既存のホットスタンピングラインを最大活用するにはどうしたらよいのでしょうか？AP&T の分析から出た答えにより、サイクルタイム短縮と生産増加には大きな可能性があることが示される場合がよくあります。
「サイクルタイムが約 20% またはそれ以上短縮できるとの結論は珍しいことではない。」と、熟練のホットスタンピング専門家で、現在は AP&T のアフターサービスビジネスの開発を担当するジャン・ラーソン （Jan Larsson）氏は述べています。
では、自社の可能性がどの程度大きなものなのか、またその可能性を引き出すためには何が必要なのか、顧客はどのように見出すのでしょうか？
「初めに、当社から顧客企業にフォームを渡し、そこに、どのような製品をラインで製造するか詳細に記入してもらう。引き続き、詳細なマシンデータを追加し、各種シミュレーションの比較を行う。この分析の結果では、そのラインを最適化しフル稼働して利用した場合、一定期間ではどのくらいの生産量になるかが分かる。」 と、ラーソン（Larsson）氏。
収益では最大メリットがあるものの、最適化により、エネルギー効率の改善で、生産したユニットごとのコストを下げることもできます。
「一定時間枠の中で製造可能なユニット数が多いほど、アイドル時間が最小になるため、ユニットごとのエネルギー消費も低くなる。」
この分析では、ホットスタッピングプロセスおよびそのテクノロジーのすべての面が対象です。
「AP&T には、熱処理だけではなく、機械についても、深い知識がある。全体を俯瞰的にみることで、改善で最大の可能性があるのはどこなのか、すなわち、どのような面に注力するのがよいのかについて、かなり正確に判別できる。プロセスは、新しいテクノロジーに投資することなく、最適化できるときもあるが、機械をグレードアップするか、あるいは制御システムを別に切り替えるかの判断材料になるときもある。」
生産量の増加見込みは、実測値に変換してみると、対策案がどの程度利益につながるかが分かります。この計算は、支払モデルを選択する上での起点となり、そこから顧客ニーズや要望に適応させることができます。
「1つには、最適化への取り組みを毎月一定比率で、いわゆる利用契約に統合するという方法がある。例えば、プレスサイクルごとに一定額、実績に基づいて支払うという選択もできる。ただ、当社の主な方法は、両当事者が付加価値最適化によるメリットを受けるということだ。改善見込みのある点が判断できない場合は、当社の分析に対する費用は申し受けない。これは、誰にとっても得となるモデルだ。」と、ラーソン（Larsson）氏。
Fiat Chrysler Automobiles (Stellantis) は、AP&T による同社のホットスタンピングライン最適化を許容することで、生産性を伸ばした顧客企業の１つです。詳細は、下記サイトを参照してください。
aptgroup.com/company/case-studies/fiat-chrysler-automobiles.