フタバ産業がAP&Tのプレスハードニングに投資
昨年、AP&Tは日本でプレスハードニング生産ライン一式を初めて納入しました。そして今回AP&Tは、自動車業界における日本最大級の車体部品サプライヤであるフタバ産業株式会社に新たに2ラインを提供することになりました。
AP&T技術営業のマッツ・リンドマンは「受注にはライン工程検討や統合検討、システム全体の制御装置、プレス、自動搬送機および一部の金型が含まれています。最初の生産ラインは2014年5月末までに、2ライン目はその数か月後に、東京の南西250kmに位置する愛知県岡崎市にあるフタバ産業株式会社の事業所にて建設を予定しています」と説明しています。
どちらのプレスハードニングラインも、日本の主要な乗用車ブランド向けのピラーおよびルーフレール等車体部品の製造に使用されるものです。フタバ産業株式会社がプレスハードニングへの投資を決定した背景には、一般に安全性を維持または向上しつつ重量や排気を削減したいという自動車メーカーのさまざまな要望があります。フタバ産業株式会社はこの技術に大規模な投資を行う、日本で最初の部品サプライヤの1社となります。
フタバ産業株式会社・上席執行役員/生産技術本部副本部長の稲垣卓久氏は「非常に興味深くかつ成長しつつあるこの技術への投資は、現在も今後も、軽量で高強度の製品を望む顧客ニーズを満たしていくことでしょう」と話します。
2011年、横浜で開催されたAP&Tプレスハードニングセミナーに参加した後、フタバ産業株式会社が日本法人のAP&T株式会社に連絡を取り、2013年4月最初の発注を行いました。また同年10月にフタバ産業株式会社はAP&Tにシステムの追加発注をしました。
マッツ・リンドマンは「両社の協業は、弊社の最新技術に基づき、かつ顧客のニーズに適合した柔軟なソリューションをもたらしました」とコメントしています。
納入される新しいODENシリーズプレスは2基ともに8,000kN(800トン)のプレス力があります。プレスには高速生産および短いサイクル時間を可能にするAP&T製の高速マルチシリンダ機能が含まれ、自動搬送機はプレスへの材料供給および成形品取り出しを行うAP&T製スピードフィーダーで構成されています。加熱炉および成形品処理の自動搬送設備は日本製です。
稲垣卓久氏は「機器の性能と品質には大いに期待していますが、我々の協業は単にそれだけに留まるものではありません。AP&Tは、プレスハードニング技術やその可能性について包括的視点に立った革新的知見のある企業です。このため、様々なシートメタル成形についても両社にとって有益な知識や経験の情報交換を含めた長期にわたるパートナーシップを築いていければ」と期待を寄せています。
2014年10月
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フタバ産業株式会社は、特に乗用車の車体部品や排気システムなどの製造会社です。同社は業界における主要な日本企業の1つで、日本車の大手メーカー数社に製品を納めています。フタバ産業株式会社は北米、欧州、中国および東南アジアでも製造を行っています。